ヤドカリが貝殻の引越しをする理由は?
わたしは以前に海に行った際、ヤドカリを見つけて家に持って帰りました。
砂と貝殻、海水を水槽に入れ、エサはちりめんじゃこや海藻を与えて飼育していました。
手のひらサイズのヤドカリで、ヨチヨチと歩き、とてもかわいかったです。
ヤドカリを飼っていてしばらくすると驚くような光景を目撃しました。
それは、背負っている貝殻を別の貝殻と交換する場面です。
いわゆるヤドカリの引越しです。
引越しをするとの噂は聞いていたのですが、実際に目撃して本当にびっくりしました。
しかし、ヤドカリが引越しをするのは何かしらの理由があるはずです。
気まぐれで引越しをするとは思えません。
わたしはインターネットや図鑑などでヤドカリが引越しをする理由を探って、さまざまな興味深い事実を知ることができました。
参考動画:ヤドカリ君のお引越し
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ヤドカリが貝殻の引越しをする理由
ヤドカリは体が成長すると、新しい貝殻に引越しをします。
小さい貝殻のままだと窮屈になります。
引越しをする際は、貝殻の主がいないことを確認して、大きさが合うかどうかを測かります。
ヤドカリの腹部は柔らかく身を守る際には適していません。
これは常に殻に守られているのが原因です。
人間が深爪をすると痛くなりますが、これは常に指先が爪に守られているからです。
ヤドカリの腹部も同様なことが言えると思います。
そのため、貝殻から貝殻へと引越しする際は危険です。
なぜかというと、その腹部を晒している間に天敵に襲われる可能性があるからです。
またヤドカリが宿換えをするのは貝殻だけとは限りません。
汚れた海に住むヤドカリはペットボトルのキャップ、先の折れたティーポット、コップなどに宿換えをするものもいます。
一見とてもかわいらしく見えますが、貝殻が少ないために仕方なくこれらのもので宿換えをしていると思うとかわいそうです。
参考動画:哀しきオカヤドカリ
また陸上に生息するオカヤドカリなどは宿換えに苦労します。
体が大きい上に、陸上で貝殻を見つけるのは海辺に比べると難しいです。
これらのヤドカリも貝殻がみつからない場合はビンなどで代用することがあります。
水中でヤドカリの貝殻にイソギンチャクがくっついているのをしばしば見かけますが、これは実は共生しているのです。
共生する理由は両方に利点があるからです。
イソギンチャク側の利点は殻にくっつくことによって、砂や泥が体内に入ってこなくなるということであり、ヤドカリ側の利点は天敵のタコから身を守ってくれるということです。
しかし、イソギンチャクを背負って移動するのは、重くて大変そうにも見えます。
ヤドカリが成長したら新しい貝殻を用意してあげよう
ヤドカリは成長するたびに引越しをするので、飼う側もヤドカリ自身も苦労します。
飼育する上では、空の貝殻が必要となります。
しかも、窮屈すぎず大きすぎずにと、サイズにまで配慮しなければなりません。
生き物を飼う上で、エサに苦労するとよく聞きますが、殻に苦労するというのはヤドカリくらいしかいないでしょう。
ちなみに、先述でも記しましたが、殻以外のものでも、空間があるものであれば代用できます。
貝殻に似せたオシャレなガラスやデザインをした貝殻を背負わせたりするのも、ヤドカリ好きな人の中で流行っているそうです。
しかし、ヤドカリにとっては普通の貝殻がベストだと思います。
引越しをするシーンはとても可愛いので、興味があれば是非飼ってみてください。
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