私はモカと名付けたロングコートチワワを飼っていました。

モカは散歩が大好きで、毎日夕方に散歩をしていました。

家族全員がモカの散歩をしていました。

チワワということもあり、長距離の散歩は必要ないと思い、近所の歩道を歩いて公園で遊んで帰るというのが我が家の散歩コースでした。

ところが私がモカと散歩に行くとき、モカは時々歩道で立ち止まり、しっぽを後ろ脚の間にしまって動かなくなってしまうのでした。

あまりにも動かない時は、私がモカを抱っこして公園まで連れて行っていました。

公園に着くと、モカはついさっきまで動かなかったのが嘘のように走り回りました。

モカのしっぽを後ろ脚の間にしまうこの仕草は、毎日の散歩で見かけるものではありません。

私はこの仕草を2、3日に1回くらいのペースで見かけていました。

私はこのモカがするしっぽを後ろ足の間に隠すしぐさを不思議に思い、調べてみることにしました。

そして、家族会議で話してみようと思いました。

参考動画：秋田犬が吠えてびびっている「はっち」

私がモカの仕草を調べてみた結果、犬が、特にチワワという小型犬がしっぽが後ろ脚の間にがしまうという仕草は、大きな不安や恐怖の表れということでした。

犬のしっぽは上を向いていたり、しっぽを振っている時は喜びやリラックスした状況、飼い主への従順を表しているそうです。

しかし、しっぽが下を向く時はその逆を意味し、悲しみや不安を意味するそうです。

モカはしっぽを下向きにして不安を伝えようとしていたのに私が気付いてあげられなかったため、きっとさらに不安になり、怖くてしっぽを後ろ脚の間にしまって耐えていたのでしょう。

私はモカに対して申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

私はモカが何を不安に思っていたのか、恐怖に感じていたのかを考えました。

私がモカと散歩をしていて、何も問題なく歩道を歩いている時というのは、比較的交通量が少ない日でした。

そんな日は、私がモカのすぐ脇を歩いていました。

反対にモカが立ち止まって、あの仕草をした時というのは、交通量が多い日で、大型車やトラックが多く通っている日でした。

そして、私たちの歩く歩道もたくさんの自転車が行き交いました。

そんな日は、私がモカの脇を歩くと交通の妨げになると思い、モカが私の前を歩き、私がモカの後ろをついていくように、私達は1列になって歩いていました。

きっとモカにとっては車や自転車は大きくて怖いもので、私がモカの脇を歩くことで、モカが安心して散歩できていたのだと思います。

それが交通量が多い日に限って、モカがいつもより不安な日に限って、私はモカの脇を歩いてあげられず、モカはきっと車や自転車が怖くてあの仕草をしていたのだと思います。

私はモカの気持ちが分かるとすぐ、夕食のテーブルで家族会議をしました。

みんなと話してみると、私以外の家族がモカの散歩をするときもモカはあの仕草をしていたそうです。

家族全員がその仕草を不思議に思っていたとのことでした。

私たちは、モカが楽しく散歩をできるようにするにはどうしたらいいか話し合いました。

やはり歩道を歩くというのはモカにとって怖いこと、ストレスに感じることなので、散歩コースを変えるという結論に至りました。

公園はモカの大好きな場所なので、公園に行くまでのルートを変えて、交通量の少ない安全な道を歩こうと、家族で決めました。

そして、少しだけ遠回りにはなりますが、小さい小道を通って公園に行くコースを考えました。

翌日から新しい散歩コースでモカと歩いてみました。

新しい散歩コースの1回目は家族みんなで歩きました。

モカはすんなりと新しいコースを覚えてくれているようでした。

そして、一度もあの仕草をすることなく、しっぽをずっと振り続けて公園まで行きました。

私達家族はそれを見て本当にうれしくなりました。

私はモカの仕草に気づいてあげられて本当に良かったと心から思いました。

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