むかし飼っていた白茶の猫は、高いところに登るのが大好きでした。

テーブルの上はもちろん、本棚やタンス、車のボンネットなどなど、とにかく高いところに登るのが好きな猫。

小さい頃はジャンプ力もそれほどありませんから、テーブルなどには登れないので、標的にされたのが私達家族の体。

立っているとズボンに飛びついてはよじ登り、座っていると背中に飛びついてはよじ登りと、爪は小さくても鋭く…やんちゃざかりは大変でした。

大きくなるにつれ、テーブルや本棚の上に登るように。

ただ登るだけならまだ良いのですが、棚に飾ってあるものなどお構いなしに登るので、見事にガチャガチャと落としてくれます。

高いところに登った本人はご満悦なのか、呼んでも降りてこずに毛づくろいやうたた寝なんかをしていました。

どうして、これほどまでに高いところが好きなのか？うちの猫だけ？それとも…。

参考動画：高いところから降りれない猫（ムーンウォーク編）

猫が高いところへ登るのは「野生の本能」が関係しているようです。

猫は敵から自分の身を守るため、高いところへ登り身を隠すのだそうです。

人が飼うようになる前の猫は、野外で生活していました。

野外にいる猫の敵は大型動物で、猫のように素早く高いところへは登れないので逃げ切ることができます。

それに加え、葉が生い茂った木の枝や地面から見えにくい高いところは、格好の隠れ場所でもあったようです。

身を隠すためだけでなく高いところから敵の様子もうかがい、発見を免れることで猫は逃げ切ることができます。

ちょっと危険な木の上などでもひょいと逃げ切れるのは、バランス感覚の優れた猫ならでは。

万一、足元が狂い高い場所から落ちてしまっても、猫はお得意の体をひるがえす動きで地面に着地することができます。

高いところは外敵から身を守るだけでなく、食料となる獲物を仕留めるためにも活用していたそうです。

獲物にも見つかりにくい高い場所に息を殺して隠れ、待ち伏せをして仕留める。

待ち伏せといえば、物陰に隠れ待ち伏せしていた猫が、おしりをフリフリして獲物に飛びかかる仕草はとても可愛いですよね。（←ちょっと脱線してしまいました）

高い場所が好きな理由には他にも、地面近くにいるノミやダニから身を守るためという説や、飼い主や他の猫より自分が優位に立っているとアピールするための行為でもあるとのこと。

今現在、家の中で飼われるようになった猫が高いところへ登って遊ぶのは、まだまだ野生の本能が色濃く残っているからなんですね。

家の中で飼うことが多くなった猫が室内で本能のままに遊べるように、私達飼い主が気をつけることはどんなことでしょうか。

まず、高所へ登りたがるのを叱ったりして抑制するのは、猫のストレスになってしまいます。

高い場所へ登るのも、イタズラではなく猫にとっては遊びですから、思う存分遊ばせてあげたいものです。

猫がよく登る場所に、危険な物はないでしょうか？

本など硬い物は、なるべく別の場所へ移動するか置かないようにしましょう。

落ちてきた物によって人もそうですが、猫も怪我をしてしまう場合があるかもしれません。

猫を機に、部屋の中の断捨離も良いかもしれませんね。

とことん飼い猫に遊んでほしい！という飼い主さんには、キャットタワーがオススメ。

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ちょっと大きいので場所は必要ですが、思う存分遊べる作りになっているので、猫が夢中になって遊ぶこと間違いなしです。

高いところ好きは野生本能の名残り。

ちょっと危なっかしい遊びですが、すぐに叱ったりせず暖かく見守りましょう。

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