二週間前に、野良猫保護団体から生後二カ月程度の子猫を預かり入れることになりました。

我が家では既に3匹の猫を飼っているのですが、子猫を飼い始めてあることに気づきました。

なんとその子だけは立った姿勢のまま用を足すのです。

本来猫の排泄といえば、しゃがみこんだ姿勢で行い、排泄後は後ろ足で砂をかけるといった光景が目に浮かぶのではないでしょうか。

他の先住猫たちも子猫の頃から飼っていますが、ごく一般的な方法で排泄を行うので、このようなことは今までになく大変驚きました。

それに観察している限りではほぼ毎回立った姿勢で排泄行為をしているように見受けられます。

数ヵ月の間を野生で過ごしてきた子猫に何があったのでしょうか。

どうやらこの現象は保護した野良猫がオスであることに原因がありそうです。

猫が立ったままおしっこする理由を解き明かしてみることにしました。

参考動画：去勢後のマーキングは大量のおしっこ！

ネコが「座ったまま」でする排泄行為と「立ったまま」でする排泄行為。

一体その二つの間にはどのような違いがあるのでしょうか。

どうやら座ったままでする「ただ」の排泄行為に対して、立った状態で行う排泄行為には「マーキング」の意図があるようです。

我が家で保護をした野良ネコは、尿やふんなどの排泄物の臭いをつけることによって、先住ネコがいる新しい環境においての自分の縄張りを示しているのでしょう。。
自分自身の存在感を少しでもおおきく表明することによって、自分より身体の大きいネコたちがいるなかで優位に立ち、安堵感を得るために立った姿勢で排泄することを行っているのかもしれません。

そういう意味では立ったまま排泄をすることは、自分の身体を大きく見せることができますので効率的です。

立ったまま排尿などをすることで、座っている時と対比して、排泄物が広範囲に蔓延しますので存在感を誇示するためにはもってこいの方法であると言えるでしょう。

我が家で保護した子猫はオスのネコですが、現在すでにいる先住ネコたちの性別はみんなメスのネコなので、マーキングによって権威を誇示することのほかに、オスとしての性的誇示もあるのではないでしょうか。

また、このような行為の理由には新しい環境における不安の表れも挙げることができます。

今まで野生の中で過ごしてきた子猫にとって、見たことも、嗅いだことも、聞いたこともない人間や機械などの様々な環境に囲まれて不安であったようです。

立ったままの排泄行為が度を過ぎていって、壁などにマーキングをするようになってしまった場合、子猫のこのような行為を止めるためには、去勢手術をしてあげることが一番の方法であると考えます。

しかし手術には多額なお金がかかりますし、ネコちゃん自身にも負担がかかります。

去勢手術は100％成功する訳でもないのであまり気が進む方法ではありませんよね。

それに内面的な部分、ネコ自身の不安な気持ちの面に関しては何も解決しません。

よって、自然に慣れてくれることが望ましいですが、これからもこのような行動が続くようであれば、野生から保護した子ネコが新しい環境においても安心して暮らせる環境づくりが必要となってくると感じました。

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