愛らしいインコのしぐさはずっと見ていても飽きません。

無我夢中で遊んでいる様子も、体を膨らませて寝ている姿も、飼い主を見つけて一緒に遊びたくてうずうずしている姿もかわいらしくてしょうがありません。

インコをケージから出して、一緒に遊んでいる時に、時々首をかしげるしぐさをします。

なんとも愛嬌があってかわいいらしく、傾けか方も少しの時もあれば、すごく傾けている時もあって、びっくりする時もあります。

やがて、飼い主をジーッと見ている時や話しかけている時によくこのしぐさをすることに気付きました。

人間なら、「何をしているんだろう」「何を言っているんだろう」という感じですが、インコがとるこのしぐさにはまた別の意味があるようなのです。

インコの体の特徴として、目が左右についています。

これは、野生で生きていく時、外敵から身を守るために、視界を広範囲に保つ必要があるからです。

なのでインコは人間のように、対象の正面ではなく、顔の側面が、対象に向くようになるのです。

するとどちらかの目で、見ることになるため、見やすいようにすることが、首をかしげているようなポーズになるのだそうです。

また、耳も両側にあるので、音をしっかり聞くためには、聞こえてくる方向に耳を傾けるため、首をかしげているように見えるようです。

これまで、飼い主と一緒に居る多くの場面で首をかしげるポーズをしていたのは、飼い主をよく見よう、飼い主の言葉をよく聞こう、という意味があったのです。
人間同士のように「？」というコミュニケーションとはまた違いますが、インコにとっても、明らかにコミュニケーションをとるための行為でありしぐさであることがわかりました。

とある研究チームが、オウムにも利き足があるとの調査結果を発表した中に、まず、利き目で物を見てから利き足でつかむ、というのがありました。

インコにも当てはまるとすれば、首をかしげる方向も決まっていることになります。

だから、すごく傾けている時もあれば、やや傾けている時等の違いがあったのかもしれません。

そのように考えると思い当たる節がたくさんあります。

またよく観察してみるとおもしろそうです。

ちなみにオウムの調査結果では、左利きの方が多いらしいです。

もともと野生で生活してきたインコがその体の特徴のまま、飼い主とコミュニケーションをとる時に、見やすいように、聞きやすいようにと、自然ととっていたポーズがいかにも首をかしげているように見えてかわいらしかったということです。

その姿に邪気のない一生懸命さを見、以前にもまして愛おしく思えます。

このポーズをとっている時は、飼い主をよく見てくれて、話をよく聞いてくれているので、インコとの関係をよりよくするチャンスだと思えます。

飼い主の言葉をまねて、しゃべってくれるようになるチャンスでもあります。

今後ももっとたくさんのインコのしぐさに出会い、ひとつひとつの意味を知ることでコミュニケーションをを深めていけたらいいと思います。

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